心の筋トレ「マインドフルネス」

現代を生き抜く、マインドフルネス

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マインドフルネスは、瞑想を用いた「自己観察」の方法です。

ブッダは人間の欲望も自己も全てはフィクションと捉えました。そこで具体的なテクニックと提唱したのが、「瞑想」なワケです。

まず瞑想についてサクッと触れていきます。

瞑想における「悟り」までのロードマップは以下。

 

1、呼吸のような特定の対象に意識を向け、集中

2、その集中力を使って自分の内面を眺める

3、心の中に何が起きているのか観察する

 

「今自分は退屈」「頭の痒さが気になる」など、

自分の思考と感情の変化にリアルタイムで気づく作業をひたすら繰り返す。

さまざまな内面の移り変わりを観察するうちに、

「いかなる現象も刻一刻とうつろうフィクションに過ぎない」という確信が生まれ、

欲望や感情に巻き込まれなくなります。

ブッダの「悟り」は達成され、人生の苦しみは消え失せます。

ということ。

 

紹介するマインドフルネスは瞑想の簡易版。

瞑想ほど大それたものではなく、ハードルが低いため、日常生活にもかんたんに取り入れることが可能です。

マインドフルネスは非常にシンプルで、一つの作業をひたすら集中するだけ。

一つの作業を頭の中で実況しながら、今何が起きているか問いかけるのです。

 

 

マインドフルネスを始めたきっかけ

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僕がマインドフルネスに興味をもったきっかけは、日常の雑念を払拭したかったからです。

ティーブン・R・コヴィー著「7つの習慣」で、「影響力の輪と興味関心の輪の関係」について、このように記されています。

 

現代の情報社会で、必要な情報を取捨選択できているか。情報に流されていないかと問いかけます。

興味関心のある情報は、自分に影響しないもの

影響力のある情報は、自分が主体となり拡散できるもの

 

僕は、後者の輪を広げることに重きを置きたいと感じました。

 

現代社会は情報が溢れるが故に、自分に必要な情報だけを取得する取捨選択が必要になります。

毎日政治家・芸能人の不祥事とか事件など、他人にばかり詳しくなっても自分の人生が好転するはずがありません。

また大きなニュースは、取りに行かなくても向こうから来るものです。

 

情報源を厳選して、少しでも自分のためになる情報を取得する必要があります。

 

そこで、

自分にとっての影響力の輪とは何なのか?

人生で本当に必要なものは何なんか?

ぼんやりとした、将来への不安は何なん?

 

周りの雑念を払拭して、正直に捉えてみたかったんです。

 

何なら人に役立てるのだろうか?、とシンプルな思考法の一つがマインドフルネスだったワケです。

 

おすすめする理由

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マインドフルネスの効果は、前述した雑念を払拭して自分を見つめ直すだけではないのです。

ジョンズ・ホプキンス大学のメタ分析では、

 

「マインドフルネス瞑想を実施すれば、不安・鬱、慢性痛がほぼ確実に減る」

という研究があります。

 

データによれば、1日に30〜40分の瞑想を8週間ほど続ければ、薬物治療と同じレベルで不安と鬱をやわらげるのだとか。

 

以上の理由で現代病と呼ばれる、社会の適応障害に対しても、実施する価値は十分にあると思うワケです。

 

方法について

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さいごにマインドフルネスの方法をいくつか紹介したいと思います。

 

1、タイガーマスク

①目を閉じて、目の前に大きな虎のイメージを浮かべる

②虎のイメージを変化させようとせず、ただ観察

 

このタスクでのポイントは、意識して虎を動かしたり角度を変えたりしないことです。

イメージを見つめると、虎が勝手にうろつきはじめ、やがて消え失せていきます。

慣れないうちはさまざまなコントロールをしたくなるでしょう。

しかしここでグッとこらえて、目の前の虎をただ観察するのがポイント。

何度か繰り返すうちに、「勝手に動き出すイメージを見つめる感覚」がつかめるようになります。

 

この虎はあなたの心に生まれる恐怖や不安の象徴と言われています。

今後自分の中でネガティブな思考や感情が生まれたら、

タイガーマスク」で虎を見つめたときの感覚を思い出してみて下さい。

感情や思考は虎と同じように勝手に目の前を動きわまり、それ以上は何もしてこなくなります。感情と思考は勝手に消えていくでしょう。

 

 

2、皿洗い

皿を洗うことだけに集中する。

皿を洗っていることにしっかり心をとめながら皿洗いをする。
皿を洗うことができなければ、おそらくお茶を飲むこともできないでしょう。
お茶を飲みながら他のことばかり考えて、手にしたカップなどほとんど気づきもしないからです。
 
このように、僕たちは未来に心を奪われ、このひとときを本当に生きることができずにいるのです。
 
また6分マインドフルに皿を洗っただけで、不安や神経症のレベルが 27%下がり、逆に新しいアイデアを思いつく確率が 25%も上がったのです。
 

3、「マインドフルイーティング」

①触覚・視覚・嗅覚で味わう…

まずは食品に指で触れて硬さや柔らかさをを確かめます。触れない食品の場合は、表面をじっくりと眺めて素材のテクスチャーをチェック。続けて鼻を近づけて匂いも楽しんでみましょう。

 

②自分の感覚を観察する…

食品の見た目や香りによって、自分のなかにどのような変化が起きたかを観察します。ツバがわいたり、空腹感が増したり、過去の記憶がよみがえったりと、観察していきましょう。

 

③食品を口に入れる…

食品を口に入れます。このとき、あわてて食品を噛まず、まずは舌の上で転がしながら触感を調べ、続いて再び自分の感覚にどんな変化が起きたかを観察しましょう。目を閉じて口のなかの感覚だけに意識を向けるとやりやすいでしょう。

 

④噛んで飲み込む…

最後に食品を噛んで飲み込みます。この段階では、食品の味わいは当然のこと、歯や喉の感覚の変化も観察し続けます。

 

たんに「ながら食い」を止めて、いつもよりゆっくり味わいながら食べるだけでもマインドフルネスの感覚は成長します。

 

これがマインドフルネスを現実に活かす際の基本です。

 

もともと禅の世界では「一掃除二信心」とまで言うほど家事を重視しますが、
その正当性が、少しずつ科学でも裏付けられ始めています。
 
雑巾がけ、歯磨き、炊事、洗濯など、すべての家事をマインドフルに行うだけでも、不安は減っていくでしょう。